Les Brown
Les Brown
youtubeなどで海外のパブリックスピーカーの講演やトークショーを見るのが好きで、毎回いろいろな気付きを得ています。
今回は私が特に好きなLes Brownを紹介したいと思います。
Biography
1945年、フロリダ州マイアミ生まれ。
双子の兄として生まれたが、貧困のためリバティシティのビルに捨てられ、カフェのウェイターや家政婦などで働くMamie Brown(38)の養子として育てられる。
小学生の時、知的発達遅滞児(EMR)と診断されるが、恩師の"someone's opinion of you does not have to become your reality"(他人の意見がそのままお前の現実を決めるわけではない。)という言葉に感銘を受けて人生観が大きく変わり、その後ラジオのDJ、テレビ番組司会者、経営者、議員などとして幅広く活躍する。
Les Brownのスピーチは、情熱的な言葉と力強い声で聞く人の心を揺さぶります。
日本語訳が見つからなかったので、私の拙訳でまとめてみました。
Faith gives you patience(信念は忍耐力を与える)
私がデトロイトのオフィスで仕事をしていた時のことです。
起業したばかりで多額の借金を抱え、とても厳しい時期でした。
ある日ロビーで寝ていると、ガードマンが近づいてきて管理人からの封筒を渡されました。
そこには、「ここはオフィスタワーです。ホテルではありません。オフィスでの宿泊はご遠慮ください。」と書かれていました。
「私は起業家です。長い時間仕事をしているだけで、決してここをホテルとして使おうとしているわけではありません。」
と言うと、彼は「わかりました。」と一言残して去りました。
それ以来私は彼らの物笑いの種になりました。
「おい、見ろよ。アイツは21階のトイレで体を洗ってるんだぜ。アイツと2人の夢追い人(妻と子供)が床で寝ながら夢をみてるんだよ。」
私はとても苦しかったです。
人と会うのがツラく、お金も行き詰まっていました。
お金も夢も遠のいていきました。
でも家族にはこう言い続けました。
「夢の中で生きることはできる。」
もちろんこれはとても難しいことです。
毎日「自分はできる」と言い聞かせ信じ抜くことはとても大変なことです。
時として疑念が生じる時もありました。
「神様、どうして私にこんなことばかり起こるのでしょうか?私はただ妻と子供を養おうとしているだけです。誰かから物を盗んだり悪いことをしようとしているわけではありません。どうして私にこんなことばかり起こるのでしょうか?」
苦難の中にある時は、自分に与えられた苦難の意味はわからないものです。
しかし苦難を克服して振り返ってみた時に「ああ、なるほど。あの時の苦難はこのためにあったのか。」と気が付くものです。
その瞬間、その苦難は自分がより大きく、より良くなるために用意されたものであることがわかるのです。
簡単に手に入ったものは、簡単に離れていきます。
では苦難の時期はどう乗り越えていけばいいでしょうか。
それは信念を持つことです。
自分を信じ、自分の能力を信じ、自分が世の中に役立つ存在であることを信じ、自分の事業を信じ、自分の考えを信じることです。
疑いの余地を入れてはなりません。
そしてあなたが信念を持つことができた時、困難を耐え抜く力が生まれるでしょう。
信念と忍耐力は人を行動に駆り立てます。
そのまま夢に向かって歩み続けてください。
私が自分のトーク番組を持てたように、あきらめずに続けていれば夢は実現します。
私は子供の頃、リバティシティのビルの床に捨てられました。
父も母も知りません。
今日このアトランタの大きな会場で皆さんとお話しできるようになるまでは、とても長い道のりでした。
有色人種であろうと、知的発達遅滞児(EMR)であろうと私は夢に向かって歩み続けました。
とてもとても長い道のりでした。
だからどうかあなたも歩みを止めないで、夢に向かって歩み続けてください。
Use it or lose it.(才能を使うか失うか)
ある世界的に著名な演奏家はこう言いいました。
1週間練習を怠れば、自分が気付く。
2週間練習を怠れば、批評家が気付く。
3週間練習を怠れば、聴衆が気付く。
いくら才能があってもそれを使わなければ次第に失われていくのです。
Acknowledge & Overcome Fear(現実を受け入れ、恐怖を克服する)
「自分には無理だ」と言わないでください。
あなたは毎日自信を失うようなイヤなことが次々と襲ってきて、無意識のうちに破滅的な行動をとってしまうこともあるでしょう。
しかしもしこのままあなたが自分自身をプログラムしなければ、人生があなたをプログラムするでしょう。
Be Passionate (情熱的であれ)
ぜひ情熱家になってください。
情熱を燃やせるものを愛して本来あるべき自分の姿になってください。
カーネギーホールに呼ばれなくても、歌うことが好きならば歌い続けてください。
例え聴衆が自分一人しかいなくてもやり続けてください。
昔は私も聴衆が誰もいないときは、観葉植物を相手にスピーチをしていましたからね。
あなたが何かを作りたくてその方法を知らなければ、自分で学んでください。
必要なものは、自分で取りに行きましょう。
あなたが本当に求めていることならば必要なことです。
自ら進んで経験し、失敗し、成功し、新しい関係を形成し発展させることです。
これらはすべてあなた自身でやるべきことです。
誰もあなたのためにこんなことはやってくれません。
確かにとても厳しく、難しいでしょう。
私にもその気持ちは痛いほどよくわかります。
しかしだからこそ、価値があるのです。
Final Step(最終段階)
夢を実現させることは可能です。
他の人にできるのなら、私たちにもできるはずです。
逆に私たちが何度も失敗することならば、同じように他の人たちも何度も失敗するでしょう。
失敗を繰り返していく中で、そのうちの誰かが成功するものです。
ですから、求め続けてさえいれば夢を実現することは可能なのです。
同じ思いを共有する人たちを周りに置き、否定的な人たちを避け、常に学んで成長し、決して諦めないことです。
これらを諦めずに続けていれば現状を打ち破り、夢を実現する方法が見つかるでしょう。
大変なのはよくわかります。
これはピクニックに行くような気楽なものではありません。
私たちはすでに何がどう作用して物事が現実化するかを学びました。
あとはこれらを実行するだけです。
あなたには夢を実現させる責任があります。
あなたの夢は他の人には見えないかも知れません。
多くの人はそんなことはできるはずがないと信じないかも知れません。
あなたは攻撃され、批判されるかも知れません。
人々はあなたに反対するかも知れません。
しかし諦めずにやり続けてください。
とてもハードで厳しく、難しい道のりでしょう。
しかしこれらはあなたにとって非常に価値のあるプロセスです。
そして次第にあなたは気が付くでしょう。
あなたの歩みを止めるものはもはや何もないことに。
そのまま迷わず歩き続けましょう。
いかがだったでしょうか?
彼の力強く、魂を揺さぶるようなエネルギーが画面を通じて伝わってくるようです。
海外では彼のようなパブリック・スピーカーが多く活躍しているので、また順次ご紹介していきたいと思います。